椎間板ヘルニア
  • 病名
  • 椎間板ヘルニア
人の脊柱の椎骨と椎骨の間には椎間板といって軟骨でできたクッションがあり、その椎間板が老化や外傷で傷つけられて、髄核という中身が出て来てしまい、神経を圧迫して腰痛やお尻から足への痺れが生じるのが腰の椎間板ヘルニアです。症状がひどくなると歩行困難や排尿困難を伴い、手術を余儀なくされるケースもあります。 当院では絶対に手術が必要であるといわれた多くの患者さんが、鍼灸治療で改善しておりますので、椎間板ヘルニアには鍼灸治療が非常に効果的です。
  • 治療
  • 椎間板ヘルニアの治療法
以前は手術をしなければ根本的な治療ができないとされていましたが、手術をして椎間板を摘出しても、症状が無くならないケースが多く、現在では基本的に保存療法で行われることが主流ですが、歩行困難や排尿困難等の重篤な症状の場合は手術によって椎間板を摘出することを選択するばあいも有ります。

保存療法
レーザー治療、温熱療法、牽引療法、リハビリ等の理学療法や運動療法
鍼灸治療、整体、カイロプラクチック、マッサージ等の手技療法
痛み止め薬の服用、硬膜外ブロック注射等の薬物療法

手術
ラブ法:全身麻酔で行う通常の椎間板摘出手術
経皮的椎間板摘出法:1〜2cm切開して管を挿入して脱出している髄核を吸入して摘出する手術
  • 施術法
  • 実際の症例と施術法
Yさん 65才 女性

平成24年10月頃から左足のつけ根から足首までの側面が痛くしびれる。介護の仕事を続けるために痛み止めの座薬をつかいながら、毎日頑張ったが10月の末に激痛に変わってしまい、タクシーでいつも座薬をもらっている整形外科へ行くと、「腰椎椎間板ヘルニアですので今すぐに手術しましょう」といわれて、その前になんとか手術しなくても良くなる治療法はないかと当院を受診した。

【所見】
肝虚証、胃実
第3腰椎と第4腰椎の左側に硬結と圧痛著名で、痛みによる逃避性の側弯を呈している。

【経過】
11月7日初診
一回目の治療を受けたあと、「なんだか少し腰がのびたような気がする」という。
11月と12月は毎日治療を続け、年が明けて1月からは週に2回のペースで治療し、なおかつ介護の仕事を再開し、2月末には症状消失し治療終了した。

【考察】
西洋医学的にはこの患者さんの腰椎椎間板ヘルニアは今も突出したままで、治癒したとはいうことは出来ないが、症状がなく健全な社会生活を送ることが出来れば、健康だといっていいのではないでしょうか。あれから現在もこの患者さんは再発することなく、元気で介護の仕事をして、知り合いの人をたくさん当院に紹介してくださっています。

一覧に戻る