• 2024/09/07
  • 院長のひとり言
あなたの年金は月額いくらですか?


私も年が明けると還暦を迎えるので
老後の生活資金のことを
真剣に考えるようになってきた

今朝のNHKのニュースで
スーパーで高齢女性に
「あなたの年金は月額いくらですか?」と
アンケートを取っていたが

1ヵ月7万円~17万円ぐらいの人が多く
特に女性は男性よりもかなり少なく
みなさん厳しい生活を余儀なくされている

中でも一人の女性は1ヵ月7万円の年金で
電気代などの光熱費と医療費を払うと
ほとんどなくなってしまうので
食事は1日2食しかとらずに
一切外出しない生活をしているそうだ

若い頃は自営業のご主人の仕事を手伝って
忙しく働きながら子育てをしてこられて
ご主人が生前は二人で月額20万円あった
年金がご主人が亡くなると7万円に
減ってしまって今の状態だそうだ

自営業である限り2階建て部分の
厚生年金はないので国民年金基金や
個人年金や小規模共済などを自分で
掛けておくべきだったのに

それを怠った結果だと言われてしまえば
仕方がないのかもしれないが

自営業者は常に経営が不安定で
老後の事まで考える余裕のある人は少なく
このような辛い老後を迎える人が
多いのだと思う

その一方で生活保護費を調べてみると
地方によって差はあるものの
独居老人一人当たり月額11万円前後である
しかも医療費負担はゼロなので
少し余裕のある暮らしができそうだ

真面目に働いて税金も年金もしっかり
収めて来た人が生活保護の人よりも
厳しい生活を強いられている

この矛盾は前から感じていたが
自分が年金受給年齢に近づくと
改めて今の日本社会の不公平さを痛感する

今の政治家の皆さんの公約を見ていると
教育費無償化とか育児手当の拡充など
少子化対策と称してバラマキ政治ばかり
声高に叫んでいるが

年金支給額を下げて後期高齢者保険料を
引き上げたり介護保険料を引き上げて
高齢者からどんどんお金を巻き上げて
そのお金を子育て世代にバラまいても
絶対に人口は増えない

若い人たちが子どもを産むのを
躊躇する原因は「自分の老後も心配なのに
子どもの将来に責任がもてない」
だから子供を作らない人が圧倒的に多いのだ

高齢者をいじめるような政策を
続けていると少子化は絶対に止まらない

この国の将来を真剣に考えると早急に
生活保護費とのバランスの取れた
持続可能な年金制度を創設して

真面目に生きてきた人々が
老後安心して暮らせる不公平のない
社会にしていただきたい

それを見て若い世代も安心して
子どもを産み育てる自信が持てるのである

そういう好循環を生むような改革を
政治家の皆さんに
考えていただきたいものであるが

自民党の総裁選挙で候補者の
いろいろな公約を聞かせてもらっていると
残念ながら自民党の腐敗を正すとか
憲法や防衛、経済などの抽象的な事柄や
子育て世代へのバラマキがテーマのようで
本当に国民目線で改革をする気のある
人が見当たらない

これでいいのだろうか?と
改めて自分の老後が不安になるのである。




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