• 2023/09/05
  • 鍼灸・東洋医学
鍼灸治療の「補腎」は凄いアンチエイジング効果


変形性膝関節症で手術を勧められて
その前に鍼灸治療で何とか
治してもらえないかと当院へ来られ

2ヶ月ほどで完全に痛みがなくなり
治療を終了した87歳の女性

1年後の今年の7月にまた来られて
「おかげさまであれから膝は全く痛くなく
調子よく過ごしていますが
今度は緑内障で手術も出来ないと言われて
鍼灸治療で何とか助けてもらえませんか?」

「視野が狭くなっていますか?」

「はい、だいぶ進んでいます」

「調子の良い時と悪い時など関係なく
いつでも調子悪いですか?」

「そう言えば良く見える時もあります」

「それなら鍼灸治療をやってみる
価値はありますのでやってみましょう
ただし、1ヶ月後の検査で改善していなければ
あきらめてくださいね」

今まで緑内障の腰痛の人や膝痛の人は
たくさん治療してきたが
緑内障を治療対象としたことが無いので
やってみないと分からない

これが本音であった

それから1週間に2回きっちり
通院してもらい

1ヶ月が経過したころに
「このごろ髪の毛が黒くなって来たと
娘に言われて鏡を見ると
真っ白だった髪の毛が鼠色になってきました」

と言われ
見てみると確かに真っ白だった髪の毛に
黒い毛が混じってきている

「凄いですね、鍼灸治療で若返ってきましたね」

その3日後に来られて
昨日目医者さんで検査してもらうと
すごく改善しているので鍼灸治療を継続して
やってもらいなさいと言われたそうだ

実は今回の症例で目の血流やリンパの
流れなど目に対する治療は当然行っていたが
同時に「補腎」という治療を行っていた

腎は成長や生殖といった働きを司るので
高齢になると必然的に働きが衰える

腎が衰えると髪の毛が白髪になり少なくなる
聴力が衰え聞こえにくくなる
歯が弱くなり抜けやすくなる
足腰が弱くなり冷えて頻尿になる
老眼になり見えにくくなるなど

様々な老化現象を引き起こす

そこで今回の治療のテーマは「補腎」と定め
1ヶ月間きっちり治療したところ
髪の毛が黒くなり緑内障の症状が
改善したということなのだ

鍼灸治療で「補腎」をすれば
アンチエイジングにも
こんなに鮮やかな効果があるのだと
今さらながらに実感した症例である。



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