• 2025/02/06
  • 鍼灸・東洋医学
鍼灸臨床家にエビデンスは必要ない

鍼灸治療は非科学的でエビデンスに
乏しい治療法だと言う学者もいるが
科学の本質をしらないのだ

「目に見えないから」とか
「数値化できないから」などの
理由で論文になりにくいので
エビデンスに乏しく非科学的と言うが

病原菌などは昔は見えなかったが
それが接触で感染するとか
飲み水から感染するとか
見えないけれども病原菌がそこにあると
仮定してそれを顕微鏡などの発明で
見えるようになってきた

科学とはナゼか分からないが
「ああではないか?」「こうではないか?」と
いろいろな学説を唱えてそれを
証明して見せるのが科学なのだ

ようするに「見えないもの」や
「数値化できなこと」を証明することが
科学なのであって見えないから
数値化できないから非科学的と
言う人は科学を理解していないのである

鍼灸治療は5000年の臨床期間のある
WHOに認められた伝統医療であり
中国や韓国では病院で保険適用され
アメリカやヨーロッパ、アフリカなどで
広く普及していて

先端医療でも治らない難病が改善すると
世界中で絶賛されている

ただし鍼を打つことでナゼ良くなるのかは
仮説がいくつかあるのだが
私の目にはまったくトンチンカンな
仮説しかないのが現状である

しかもベテランの治療家が打つと
よく効くが初心者が同じツボに
打ってもまったく効果が見られない

鍼灸治療は鍼と灸という原始的な道具で
患者さんを治療するのだが

その上達過程は毎日竹刀を何百回と
振り続けて何年もかけて黒帯になり
素質の有る者はやがて開眼して
宮本武蔵のような達人の域に達する
者もあらわれるのとよく似ている

だから足三里に鍼を打つと言っても
初心者と達人とでは治療効果が
まったく違ってくるのは当然なのである

メジャーリーグの大谷選手が全打席
ホームランを打てるように努力している
のと同じように

鍼灸師も常に10割の効果が得られる
達人になることを目標に努力している

だから私のような臨床家にとって
何割に効果あり、何割に効果なしなどの
エビデンスは必要なくて

むしろ効果がなければナゼ効果が
ないのかを反省して常に効果が
出せるように努力を続ける

ホームランばかりでなくてもいいから
10割バッターが理想の鍼灸師であり
助けを求めて来たすべての患者さんに
治療効果が得られるように
学術研鑽に励むことによって

多くの患者さんにその効果を
実感してもらえて辛い状況から解放されて
喜んでもらえることが目標なのである。


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