• 2024/11/23
  • 院長のひとり言
変形性膝関節症が治ってからやって下さい

「私のような年寄りは痛いからと言って
家でじっとしていると
歩けなくなり認知症になってしまうので
ある程度動いた方がいいのではないですか?」

20年以上前から両膝の変形性膝関節症で
近隣のあらゆる整形外科に通い

3か月前からシビレがきつくなり
先月からは間欠性跛行が現れて
歩行困難になり見かねた娘さんが
インターネットで当院を探して来院された
81歳の女性患者さんだ

痛くて歩行困難になっているのに
家事や家庭菜園をしたがり
たまには友達とデパートに行きたいと言う

20年間も膝の痛みが治らないで
悪化し続けたらもう真剣に病気と闘って
治す気力が無くなっているのだろうか?

変形性膝関節症で両膝が痛いのに
安静にせずにだらだらと
リハビリに通い続けた結果
「どうせ治らない」という感覚が
しみついてしまっているようだ

20年間あちこちの整形外科に行って
治療したのにまったく良くならずに
悪化してきたので仕方ないかもしれない

整形外科のドクターは少しぐらい痛くても
動きながら治したほうが良いという
その言葉を信じて20年もあちこち行って
悪化してしまったのに
まだ、動いた方が良いと思い込んでいるようだ

人は自分の都合の良い学説に飛びつく
ものだというが、この人は20年経っても
その学説が間違っている事に気がつかない

しかしせっかく当院へ来てくれたので
少しぐらいきつい事を言ってでも
しっかりと治す気持ちになってもらいたい

「好きな事をしたいのなら早急に
手術をした方が良いでしょう
それが嫌だったら2か月間は治療に専念して
今の症状が消失してから好きなことを
何でもやって下さい」

運動することは言うまでも無く良い事だ
しかし治療には順序があり
炎症や神経過敏で痛みやシビレが強い時は
安静にすることが治療であり
治療期間中は全ての事に目をつぶって
治療を最優先して安静に心がけなければならない

2か月たって症状が解消したら
家庭菜園でもでショッピングでも
なんでも楽しくできるようになるのだ

何年も治らなかったものを2か月で治るという
私の言葉を信じて頑張った人は
例外なく痛みから解放されている

だから言い切るのである

安静にして痛みが消失したら
痛みがなく何をやっても心から楽しく
充実した日々を過ごせます
だからあと1カ月半は我慢してください。



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