- 「変形性膝関節症」痛みの原因は変形ですか?
-
膝の痛みで病院へ行ってレントゲンで
「膝の痛みはこの変形が原因です」
と説明を受けたら誰も疑わない
痛くて仕方がないけれど
原因が変形なんだから手術して
もらわなければ治らない
などと思っている人が多い
しかし
私はかつて変形性膝関節症で
両ひざが極度に曲がってしまい
まるでカニのように歩いている
80代の女性患者さんを診ていたが
激痛で夜も眠れないほどではなく
立ち上がる時に少し痛みはあるが
杖をついてゆっくり歩けば
いくらでも動くことができた
だからどんなにひどい変形があって
軟骨が無くなってしまっていても
そのことが原因で激痛で夜も
眠れないほどの痛みにはならないのである
あくまでも痛みの原因は炎症であり
変形ではないのである
もちろん変形して軟骨がなくなり
上下の骨どうしが直接ぶつかり合って
歩いていたら炎症がおこってしまって
痛みがおこる
しかし前述の患者さんのように
膝関節に負担のかからない生活をして
少し歩きすぎたり荷物を持ったり
冷えたりした時には早い目に
鍼灸治療して安静にしていれば
激痛に耐えられないという
ようなことにはならないのである
変形によって炎症が起こりやすい
状態になっているだけで
それを間違えて
痛みの原因が膝関節の変形だと思い込み
筋肉で関節を強化するために
ウオーキングや自転車こぎなどの
リハビリをすることは
自分で自分の膝を
破壊する行為なのである
だから
変形性膝関節症でリハビリに通っている
人はみなさん痛みに耐えて
一生懸命に改善しようと努力して
逆に自分で膝を破壊してしまって
人工関節手術をすることになっている
くれぐれも間違わないようにお願いします。
一覧に戻る