• 2024/06/14
  • 院長のひとり言
お祭りは神事なのだ!


祇園祭で八坂神社の宮司さんがプレミアム席で
酒や料理を出すことに反対して
プレミアム観覧席を売る市観光協会の
理事を辞任する意向を伝えた

宮司さん曰く
「祭りは疫病を鎮めるための神事で
お酒や料理を楽しみながら見る
パレードやショーではない」と
話しているそうだ

ここ数年あちこちのお祭りや
花火大会でプレミアム席を設けて
1席100万円とか法外な金額に
驚いていた

胸の奥で「はて?何か違うような」と
ザワザワしていたが

この宮司さんの言葉で
その理由がハッキリとした気分である

京都には多くのインバウンドの
外国人観光客が訪れて
祇園祭の鉾が見れるお店などで
外国人向けの高額な席を設けて
商売をすることは立地条件を
利用して商売をしているだけなので

100万円でも納得して利用する
富裕層の外国人がいるならば
とてもいい商売だと思うが

京都市が主催してわざわざ一番いい場所に
プレミアム席を設置して酒や料理を
提供して高額な料金を取ることとは
話がまったく違ってくる

これはたまたま立地条件が良いお店が
勝手にやっていることではなく
京都市が席を設けている

そうなると市の観光協会の理事を
やっている宮司さんとしては
疫病を退散させて民の幸せのために
神事を行っているのに

その神事を外国人観光客の見世物として
パレードやショーを見る感覚で
お酒や料理を楽しませて
法外な料金をとって儲ける

という矛盾に悩まされるのである

私は以前からお祭りや花火大会で
このようなプレミアム席を設ける
自治体が増えていることに違和感を
感じていて

祭りに関わるほとんどの人は
ボランティアなので奉仕活動なのに
特定の企業だけが儲かる仕組みに
納得がいかない
そして格差社会を助長する

そもそも神事である祭りや花火大会で
行政が特定の業者と結託して
大儲けを堂々と行うことが

何だか道徳的に間違っていないだろうか?
ハレンチな感じがするのは私だけ?
なとど胸がザワザワしていたのである

その理由が八坂神社の宮司さんの言葉で
ハッキリと判った気がしたのである。



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