• 2024/05/15
  • 首・肩・膝の痛み
ばね指、腱鞘炎、ドケルバン病は人任せでは治らない②

腱鞘炎は使い過ぎが原因だ
だから使うのを止めれば治るので
治療法はとてもシンプルで

炎症部位に鍼と灸をして巡りを
よくして腫れと痛みを抑えて
「固定して安静」にしていれば
簡単に治る疾患である

ところが腱鞘炎になる人の
ほとんどが「安静にしてください」
「安静なんかできません」と
即答してしまう人達だ

仕事で絶対に手を使わなければ
生活が成り立たない人もいる

家の用事や親の介護などで
どうしても手をつかわなければ
ならない人もいる

でも、だからといって
本人が安静にしなければ
どんな素晴らしい治療をほどこしても
治ることはない

なぜなら腱鞘炎は使い過ぎが原因で
おこる疾患なのだから
どんなに素晴らしい治療で炎症が
治まって腫れがひいても
その場しのぎの対症療法でしかない

それはまるで船底に大きな穴が開いている
船で浸水してきた水をかき出している
そんなむなしい行為であり
船底の穴が開いたままであるかぎり
いつかは沈没してしまうのである

穴をふさぐことができるのは
世界中で本人にしかできない
他人が代わりに安静にしても
何にも効果は得られないからである

私はかねがね治療とは患者と治療家の
二人三脚で行うものであると思っているが
腱鞘炎のような疾患こそ
その精神が必要である

つづく


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