• 2023/06/25
  • 鍼灸・東洋医学
絶対に強くもんではならない「肩こり」がある

私が知る限りでは推拿という
中国整体では鍼灸治療と同じように
四診という中医学独特の診察をして
弁証論治をするので良いが

マッサージ屋さんや整体院では
脈を診ることも舌を診る事もないので
とても危険だ

実は肩こりには揉むと逆に
ひどくなるものがあるのに

お客さんの
「肩こりがひどい」
という言葉だけを聞いて

「しっかり揉ませてもらいます」
というのはとても危険だと思う

肩こりには実際に肩や首の筋肉が
血行不良をおこしてガチガチに
硬くなっているケースと

実際には肩や首の筋肉は柔らかいが
代謝が低下しエネルギー不足や
気力低下によって肩や首の重だるさや
頭重感を感じでいるケースがある

前者を実証、後者を虚証と言う

実証の人は基本的に精力的に活動して
労働過多や食生活の乱れや睡眠不足
などで肩こりになっている人なので
少々強く揉んでも大丈夫だが

虚証の人は特に疲労する事もないのに
自分の体力や気力が低下していることが
身体機能を低下させているので
肩や首の筋肉は逆に柔らかい

柔らかい筋肉を力いっぱい揉むと
線維が痛み筋膜にシワがより
炎症がおこって痛みになってしまう

また強い施術されることに対抗して
一生懸命に気力をふり絞って
力をいれていなければならないので
精力と気力を同時に失ってしまう

しかもドーゼオーバーといって
刺激量が多すぎることで揉みおこしをおこし
乗り物酔いの状態になり
ひどい時には頭痛と嘔吐で
救急車で緊急搬送されることもある

そこまでひどくなくても
次の日から2日ほどは必ず揉みおこしで
立っているのも辛い状態になる

いくら揉んでもらいに行っても
逆にしんどくなるだけだという人は
虚証の肩こりなので絶対に
強いマッサージを受けるべきではない

虚証の人には不足しているエネルギーを
補うような施術をする必要があるので
非常にデリケートに刺激量を調節するのだ

私も未熟な頃に2回ほど鍼灸治療後
病院おくりにしている(泣)
だからこそ虚実の診察は絶対におろそかには
できない事を身をもって感じているのだ

虚証の人はマッサージや整体だから
失敗されてもそんなにひどい事にはならないなどと
軽く考えていたら大変なことになるので
本当に気を付けて下さい。



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