• 2022/03/28
  • 首・肩・膝の痛み
テレビの腰痛体操には気をつけて

脊柱管狭窄症と梨状筋症候群で
歩行困難になり
4カ月の通院治療により症状が緩解し

月に1度のメンテナンスだけに
通院している患者さんが

NHKの健康番組で大学の先生が出て来て
慢性腰痛の体操をシリーズで
やっていたので

テレビの前で身体を反り返って
体操をしたら

途端に臀部から大腿部に痛みが走り
以前の痛みが再発してしまった

テレビの腰痛体操は慢性腰痛の
人のための体操だ

現在、整形外科領域で
ほとんどの慢性腰痛の原因は
腰にあるのではなく
以前感じた腰痛の記憶が原因であり
過去に感じた激痛の記憶が治まらず
脳が暴走していると考えている

だから「認知行動療法」として
腰をわざと反り返る体操をして

こんなに腰を反り返っても
腰に痛みはないので腰は悪くないんだよ

という事を脳に認知させることによって
脳の暴走を納めようとする

要するに

腰が悪くないのに脳の暴走によって
慢性的に腰が痛いと思っている人が
テレビ体操の対象者である

ところが

実際にテレビの前にいる人達の中には
腰の筋肉や関節に炎症が起きている人や
ヘルニアや狭窄症のある人も
たくさんおられて

当院の患者さんは狭窄症と梨状筋症候群が
再発してしまったが

そういう人達がテレビ体操をすると
当然のことながら
腰痛が悪化するのである

テレビに出てくる先生は
「腰を反って痛い人はしないでください」と
言っているはずなので

テレビの先生に文句は言えないが
やっぱりもう少し詳しい説明が
必要ではないかと思ったのでした。




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