• 2022/03/16
  • 鍼灸・東洋医学
「冬病夏治」「夏病冬治」②


冷え症にも一人一人原因が違うので
冷え症だからと言って誰にでも
同じツボが効果あるのではない話でしたが

それでは

冷え症は一人一人の原因を見つけて
その人に合った適切なツボを刺激すれば
すぐに改善するのだろうか?

残念ながら傷病によって
劇的な改善が見られる疾患と
時間をかけてじっくり治療しなければならない
疾患があり

冷え症は後者に該当する

YouTubeなどのインターネット上では
いろいろな治療家が
面白おかしくツボを紹介して

あたかも素人でも誰でも簡単に
ツボを刺激すればあっという間に
症状が改善するような
動画を目にするようになった昨今

何か知りたい事があれば
すぐにYouTubeで調べてしまうが
ツボはYouTubeで調べてはいけない

まともな動画は1つもないからだ


YouTubeの話に脱線したが話を戻そう


冷え症は1回や2回鍼灸治療をしても
そんなに簡単に改善するものではない

このブログのタイトルの「冬病夏治」というのは
中医学用語で「冬の病気は夏の間の養生で治すもの」
という意味の言葉である

冷え症の原因は気の滞り、詰まり
そして血液の不足など様々な要因でおこるので
単純にどこかのツボを温めるとか
温かいものを飲めば効くというものではない

夏場に果物やアイスクリームで身体を冷やし
無防備に冷房を直接当たり
お風呂ではシャワーだけですまし
湯船に入って体を温めることもなく
夜はクーラーの部屋でTシャツと短パンで
体を冷やして寝るような事をして
体が冷えやすい状態を作っておいて

冬になって冷え症で困っているので
どこかのツボをプチっと刺激して
魔法のように治してくださいといっても
そんなに甘いものでではない

だから冷え症は夏場から
体を冷やさない努力する
養生が大事だということなのである

冷え症と同様に花粉症なども
同じように春になってから
慌てて治療するのではなく
秋ごろから暴飲暴食を控えて
大腸の調子を整える養生をしておく
事が大事な疾患である。

終わり



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