- 2020/12/23
- 難病・慢性病
- あなたは本当に不眠症ですか？
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「私は年のわりに良く眠れますねん
横になったら朝まで一回も起きません」
こう言われるのは75歳の女性の患者さんです
「だから不眠症なんて全く縁がなくて」と
とても満足げに話しておられます
何時に寝て、何時に起きるのですか？と訊くと
「私は9時には蒲団に入って3時には起きます」
「早寝早起きですねー」という会話ですが
この方は朝3時半に蒲団から起きて６時半までの時間を
ラジオを聞いたり読書をしたり
静かに書道を書いたりして一人の時間を楽しんでおられます
ところが同じように夜９時に寝て
朝３時頃に目が覚めてその後
６時半に蒲団から起きるまで
一睡もできなくて何度もトイレに行くし
ひどい不眠症で悩んでいるのです
こんな人がとても多いのが現実です
人の人生で睡眠時間は年齢と共に短くなります
例えば８歳の子供は午後８時に寝て朝８時まで一回も起きません
10代から30代の子作り世代は夜行性で
午前0時ぐらいにならないと眠れなくて
朝6時か7時ごろに無理やり起きて生活しています
子作り世代を過ぎると徐々に床につく時間も早くなり
しかも熟睡できる時間も短くなります
そうなると午後9時〜午前3時まで
若者と同じ6時間もぐっすりと寝ておいて
自分は不眠症だと考えるのは
大きな勘違いだと言えるのです
若い頃からの思いこみで朝は6時〜7時ごろまで
ぐっすり熟睡できるのが当たり前だと思っているようですが
日本人の睡眠時間は欧米に比べて短いので
若者でも午後9時に寝ると3時か〜4時には
目が覚めるでしょう
自分の年齢や生活習慣を顧みない事によって
全く悩まなくていいことが不眠症のような病気だと
思いこんでいる人が多いように思います
「早起きは三文のトク」と言いますが
冒頭の女性のように朝3時に目が覚めたら
「今日も良く寝た！」と飛び起きて
自分の時間を楽しんでもらいたいものです。
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