• 2020/07/16
  • 院長のひとり言
免疫力アップより中庸を維持すること


鍼灸師養成学校時代の友人からメールで

抗癌剤治療で白血球が減少し

免疫力が低下している患者さんがいるので


お灸をして白血球を増やして

免疫力をアップさせたいので

いいツボをしらないか?という問い合わせが来た


「免疫力をアップさせる」という

言い方を私は好きではない


病気による症状のほとんどが免疫によるものなので

免疫力をアップさせればいいというものではないからだ


鍼灸治療の目的は「中庸」である

中庸とは強くも弱くもなく

ちょうど良い強さを保つということ


「邪正闘争」という言葉が有り

邪気と正気が戦って正気が邪気をやっつけると健康

正気が邪気に負けてしまうと病気に罹る


この時に強い邪気と強い正気が戦うと

邪正闘争は大戦争になります


問題はその大戦争の舞台が体の中だということ


例えば子供がインフルエンザに罹ると

40度以上の熱が出て関節の痛みに苦しみ

ひどい時にはインフルエンザ脳症を起こして

命の危険さえあります


ここで言いたい事は子供の症状の発熱、体の痛み、脳症などは

ウイルスがおこしているのではなく

ウイルスと闘う免疫力の仕業だということです


特にインフルエンザ脳症はウイルスの侵入に対して

免疫力が過剰に反応し暴走した結果

サイトカインストームを起こして

脳がむくんではれあがり頭蓋骨に圧迫されて

最悪は死に至ることもある恐ろしい病気だ


インフルエンザに限らず体の異常な症状の

ほとんどが自己免疫力の仕業なのです


だから免疫力がアップすれば良いという言い方を

私は好きではないのです


鍼灸治療で痛みが緩和する理由は

気・血・水という体の基本的なエネルギーが

鍼灸治療によって十分に供給されることで

体が安心し、痛み物質であるサイトカインを

分泌することをやめるからだと考えます


体にエネルギーを十分に供給して

余裕のある状態であれば免疫力が暴走することもなく

丁度いい状態である「中庸」を

維持することができるのです。




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