- 2020/04/23
- 院長のひとり言
- 鍼灸治療は免疫力アップが目的ではない!(2)
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このブログは4月22日の続きですので
良かったら4月22日の(1)からお読みください
鍼灸治療で免疫力がアップして何が悪いのだ!
そんな声が聞こえてきそうですが
私は免疫力が強ければ強いほど良いとは思いません
免疫力は生体防御システムの中でアクセルとブレーキを
上手く使ってコントロールされて
ちょうどよいバランスが保たれた状態が
一番良い状態であり鍼灸治療はその
システムを正常に保つ事で免疫力を健全にしていると考えています
例えば花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患は
自分の免疫が自分を攻撃する疾患なので
免疫力が強ければ症状がひどくなります
この時体の中でどのような事が起こっているのでしょうか?
例えば花粉症なら
目や鼻の粘膜に花粉が付着すると
免疫細胞が抗体を作りだします
抗体は外敵を見つけ出すセンサーの働きをします
普通はバイ菌やウイルスなどの外敵に対して
抗体ができるのですが
免疫のシステムバランスが崩れてしまって
花粉を外敵と認識して抗体を作ってしまうのです
そして抗体が花粉を見つけると敵の攻撃を受けたと誤認して
免疫が働いてくしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの
花粉症の症状が現れるのです
この時に免疫力が強ければ症状も強く出ます
実は花粉症の人が耳鼻科でもらう薬は
自分の免疫力を下げる薬なんです
だからアレルギー疾患の人に免疫力をアップさせる事は
症状を悪化させてしまうことになるのです
ところが
当院では開設以来30年間
アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症、じんましん、など
アレルギー疾患の患者さんを鍼灸治療してきて
悪化させたことは1度も無く
逆に、驚くほど劇的な改善を見ることも少なくありません
鍼灸治療が免疫力をアップさせるものならば
悪化することはあっても改善するわけがないのです
もしも鍼灸治療が免疫細胞を活性化して
活動を活発にする作用があるのなら
アレルギー疾患の患者さんには恐ろしくて
絶対に鍼灸治療を行うべきではありません
しかし当院では開院以来30年間事故もなく
アレルギー疾患の鍼灸治療を行ってきている
だから
私は鍼灸治療で免疫力がアップさせているのではなく
免疫システムを上手く調節しているのだと思うのです
つづく
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