• 2015/07/08
  • 院長のひとり言
下流老人?
6月30日に東海道新幹線
のぞみ225号の先頭車両で

ガソリンをかぶり
焼身自殺した老人がいる

巻き添えで整体師の女性一人が死亡

28人が重軽傷を負った

「テロかな?」

「死にたかったら富士山に行ってくれ」

「安保法制反対派の思想犯かな?」


このニュースを耳にしたとき

色々な思いが浮かんだが


犯人は71歳の男で

いわゆる下流老人と言われる

貧困層の高齢者の
怒りが爆発したことが

事件の原因らしい

聞けば35年間も真面目に年金を払い続けて

一カ月12万円しか支給されていないそうだ

杉並区の生活保護の支給基準が

一カ月14万4430円だそうだ

しかも

生活保護では健康保険も税金も免除だが


犯人には保険料、医療費、税金が課せられる


家賃や光熱費を考えると

一カ月4万円も手元に残らない

確かにかなり苦しい生活を強いられている


今回の事件は「自殺テロ」といってもいいほど

最悪の卑劣な犯行だ

このような事件は二度と起こってほしくない


だが

現在の社会の仕組みが

真面目に35年間年金を払った人が

生活保護基準以下の
貧困生活を強いられるのであれば

確かに悔しいだろう

腹立たしいだろう

不合理な社会に対して

怒りを覚えるのも当然と言える

そう考えると

このような事件は

今後増えるのではないだろうか?

犯人と同じ境遇の高齢者が増え続けると

凶悪事件と自殺が多くなるのは

ある意味当然である


真面目に生きてきた人が

安心して暮らすことのできる社会

当たり前のことだが

それが出来ていない理不尽な世の中なのだ

何とかしてもらいたいものである

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