- 急がば安静!
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早く良くなりたいと思って
鍼をたくさん使ってくださいとか
1日に2回施術してくださいとか
気持ちは分かるのだが
鍼灸治療は刺激療法なので
一人一人にちょうど良い刺激量があり
たくさん刺激すれば高い効果が
得られるわけではなく
その人にピッタリのちょうど良い
刺激量の施術が最も高い効果を
上げるのである
そのために毎回体調を問い
脈を診て舌を診て腹を診て
その人にちょうど良い刺激量を
考えるのが鍼灸師の腕の良しあしなのだ
その事を怠っている鍼灸院で
施術をされると船酔いのような
頭痛や嘔気で体が重い状態になり
ひどい揉みおこしと同じ状態になる
鍼灸治療の刺激量の調節は
よくコップに水をそそぐことに例えられ
ちょうどの量でとどめないと
入れすぎると吹きこぼれてしまう
やり過ぎるぐらいなら
いっそ何もしない方がましなのである
鍼灸治療では一発でその場で治る
ケースと安静にしてじっくりと
順序だてて治さなければ治らない
ケースがあるが
「じっくりと安静に」という事が
理解できずに勝手にストレッチや
ウオーキングをしたり
私にだまって整体やマッサージに
行ったりする人がいるが
たくさんやれば早く良くなると
思う気持ちは分かるが
必ず悪化しているので体を
診ればすぐに分かってしまうのだ(笑)
当院で一人一人に適切に刺激量を
計算して鍼灸治療を施しているのに
それ以外に患部を刺激すると
良くなるどころか悪化してしまい
治せるものも治せないのである
だから当院で鍼灸治療を行った後は
できるだけ患部に負担のかからない
「安静」を心がけていただきたい
積極的に安静にすることが早く治る
一番の近道なのである。
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