• 2020/07/31
  • 院長のひとり言
「痛みやシビレ」と「麻痺、感覚異常」の治療は次元が違います


5年以上前に寝違いで来られた患者さんが

電話で「右手に力が入らないので診てほしい」

と言うので症状を伺うと


寝違いでどうにもならなかった時は

当院の鍼灸治療で一発で良くなったが

その後も肩こりや首の不調があり


たびたび右手がシビレたりしていたので


いつもは近くの整骨院でマッサージや

首の矯正をしてもらっていたが

最近は整骨院に行くと痛くなるので止めていた


10日ほど前から右手に力が入らなくなり

お盆のような軽いものでも落としそうになる


寝違いの時のように一発で治してもらいたい


という事だったが


これだけの問診で一発では治らないことが分かる


肩コリや首のコリ、頭痛などの症状で

激痛や腕のシビレなどの症状は

末梢神経症状といって

頸椎の外での末梢神経の症状なので治しやすい

寝違いは寝ている間に筋違いがおこっただけなので

特に治しやすいのだが


この患者さんのように

力が入らない、動かしずらい、感覚が鈍いなどは

中枢神経症状か末梢神経が麻痺している症状である


いずれにしても寝違いを一発で治すのとは

次元が違う治療になるのは間違いない


当院に電話で問い合わせる以前に


整形外科でCTやMRIの画像診断を受けて

手術をしなくても治療が可能かどうかの

診断を受けるのが先決である


「痛みやシビレ」と「麻痺や感覚異常」は

まったく別物です


力が入りにくくて物を落とす

指先の感覚が鈍いなどの症状の場合は

手遅れになると神経が死んでしまうケースがあり

完全に麻痺してから手術しても手遅れになりますので

早急に整形外科に行ってくださいとお願いしました


首のコリがあり、腕にシビレが出たりする人は

首を強く揉んだり指圧したり

急激に首を回してポキポキ鳴らさないでください


神経の通り道が狭い症状なので

乱暴な事を繰り返していると

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、後縦靭帯骨化症などの

重篤な疾患になってしまうかもしれません

くれぐれもご注意ください。





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