• 2019/05/20
  • 院長のひとり言
中絶禁止法?


今週、アラバマ州が可決した中絶禁止法は

基本的に母親の命が危険な場合を除き

全面的に中絶を禁止する非常に厳しいもの。

レイプ、近親相姦などによって妊娠した場合も中絶できない。

また中絶手術を行った医師は最大99年の禁固刑

つまり終身刑と同等の刑が課せられる。


アメリカではすでに昨年からオハイオ州や

ミシシッピー州などで胎児の心拍が確認された時点で

中絶を禁止する法律、通称「心拍法」が成立している。

また今年に入ってからも16の州で

中絶を制限する法案が提出されている。

(ヤフーニュース)

これに対してレディーガガやミラ・ジョボヴィッチなど

著名人が怒りをあらわにしているそうだ



アメリカは宗教的に人工中絶に対して厳しい

だからアメリカ人は日本人に比べると

避妊対策もしっかりしているように思う


私は基本的に人工中絶には反対であるが


今回のアラバマ州の中絶禁止法は

レイプや近親想姦での妊娠でも中絶できない

しかも医師に対して厳しい刑が課せられるので

どんなケースであっても絶対に中絶は禁止ということである


宗教というものは人の人生において

道しるべ的な役割の非常に大きな存在であり

病気の時や精神的に追い詰められた時に

戒めや反省を促し許して希望を与えてくれる


だから法律とは別に宗教は必要なのである


今回のアラバマ州の決定は法律に

宗教の厳しい戒めが反映されているが


2千年以上前の宗教の教えには

人工中絶という概念がなく

節操なく誰とでも性交渉を持つことへの戒めが強い


宗教の教えは厳しくなければ意味が無いが

人間は間違いを犯すものであり

失敗をしない人はいない



宗教の教えをそのまま法律にしてしまうと

今回のアラバマ州のように極端なことになるのだが


宗教には間違った者に手を差し伸べて

許しを与える寛容さがあるが法律にはそれが無い


だから宗教と法律を混同してはならないのだ


アラバマ州はこのような法律を作った以上

レイプや性的虐待が完全にゼロの社会に

する責任があるのではないだろうか?






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