• 2015/07/23
  • 院長のひとり言
慢性痛に効くツボ発見!
NHKの「腰痛治療革命」というタイトルの

番組を見て閃いた事がある


番組では慢性腰痛の事を

クローズアップして

取り上げていたが


実は

当院においても


3カ月に一人ぐらいは

原因の分からない

激痛に苦しむ患者さんが来る


いろんな大病院で

どんなに検査しても

どこも異常が無い

なのに

痛み止めや

ブロック注射も効かない


中枢感作症候群

もしくは

仮面うつ病である


この様な患者さんに対しては

治療家と患者との

信頼関係を構築することが大事であり

それが出来なければ

どんな完璧な治療を施しても

全く効果がないのが現状だ


ところが


番組を見ていると

アメリカでは鬱病患者に

左前頭部のDLPFCの部位に

電磁波を照射して

治療成果を上げているそうだ


痛みの原因が

大脳辺縁系の暴走であれば

それを抑える働きを持つ

DLPFCを活発にすれば

大脳辺縁系の興奮を抑えて

痛みが治まるのである


それならば


そこに鍼を打てば効くはずだ!

そう考えた小生は

この一週間来る人みんなに

DLPFCの場所にある本神穴という

ツボに鍼をしてみた


のべ54人中

著効5人

効果あり10人

分からない38人

悪化した1人

著効の方は挙がらなかった
五十肩がその場で挙がった人もいた


やはり長期間慢性痛にさらされている人に

効果が期待される

逆に

関節や筋肉に病的変化がある人には

あまり期待できないようである

悪化した一人は

非常に神経質な性格で

大脳辺縁系やDLPFCなどの

言葉に緊張していたようで

舌先にシビレを感じたようだが

1分以内に緩解した


これは


初めての新患だっだので

治療家と患者との信頼関係が

構築される前で

頭部への刺針が

恐怖感をめばえさせ

大脳辺縁系の興奮を

起こさせてしまった例だと考える


この患者さんは今では

本神穴に刺針しても平気である

いずれにしても

54人中

5人に明らかに効果が見られた

慢性痛患者だけに限定すれば

6割の人に効果があった

これは非常に期待できる結果といえる

これからも追試して

本物の仮面うつ病の患者さんが来た時には

このツボで自信をもって治療出来るように

備えたいと思うのである


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