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- 一人一人が健康保険の適切な取り扱いを考えてほしい
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昨日の午後に以前当院で手の痛みで
治療していた患者さんがやって来て
「今は実費治療しかしてくれないの?」と
健康保険で慢性腰痛の施術を希望されたが
「すいません、慢性腰痛に保険は使えません」と
久しぶりに来てくれたのに断ってしまった
この方が当院に通院されていた30年前は
まだ日本経済も今ほど低迷していなかったので
「痛み」があれば当院でも健康保険で
施術していた経緯がある
そのころはみなさん高い健康保険料を
支払っているのに高齢者の関節痛や
使い痛みなどで痛みがあるのに
「外傷」がないという理由で
健康保険を使えないのは理不尽だと
どこの整骨院でもそれが正義と
自分にいい聞かせて外傷でもない人を
捻挫や打撲と偽って保険請求していた
健康保険で安く施術することが
正義であり少しでも多くの人達に
喜んでもらい地域医療に貢献することが
使命であると自分に言い聞かせていた
法律で整骨院では外傷に限って
健康保険で施術を許されている
とされていることを
「法律が間違っているのだ!」
「痛い」人を診るのは医療人の使命だ
赤信号もみんなで歩けば怖くない的な
ノリで「慢性痛」なのに不正に健康保険を
取り扱っていた
しかしその後
日本経済が悪化の一途をたどり
治療費が国家予算を圧迫し始めて
現役世代の健康保険料もどんどん高くなり
整骨院に対しても法律に乗っ取った
適正な健康保険の取り扱いが
求められるようになってきて
大企業が加盟する保険組合などは
整骨院にかかった組合員に直接
いつどこで何をやって怪我を
したのか問い合わせるようになった
そうなってくると患者さんと
口裏を合わせて嘘をついて
保険請求を続けるしかない
「このまま一生嘘を重ねて生きていく
しかないのだろうか?今のままでは
子どもの前で胸がはれない父親だな」と
自己嫌悪の日々が続いていた頃に
胃に大きな腫瘍が見つかり
二度の大手術を受けた
病床で私は平気で嘘をつきつづけることが
できるような人間ではない事を自覚した
「痛み」があるのに「怪我」しか柔整師は
健康保険施術してはならないという
法律には納得できないが
全国の柔整師は「痛み」を拡大解釈して
「肩コリ」や「アスリートのケア」など
本来、健康保険で取り扱うべきではない
慰安的なマッサージを提供して
捻挫や打撲と嘘をついて不正に
健康保険に請求している
健康保険料は国民が自分や家族が
突然病気にかかったり大怪我をして
高額な医療費がかかって困らない為に
みんなで出し合っている大事なお金だ
その大事な保険料が高齢者やアスリートの
慰安的なマッサージの「気持ちよかった」
代金として使われたら
私は納得できない
だから当院では25年前から実費治療の
鍼灸院となり健康保険と決別したのである
整骨院としては外傷で怪我をして
「痛み」がある人だけを保険治療している
整骨院を利用する人たち一人一人が
怪我ではない症状で整骨院へ行き
健康保険で施術を受けると不正請求であり
保険金詐欺の片棒を担ぐことになることを
肝に銘じてもらいたい。
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