- 肩腱板損傷の手術後に手が動きにくい
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2週間前に右肩の肩腱板損傷の手術を
受けて固定が取れてから
朝起きた時に手がこわばって
動かすことができなくて
お湯で温めて徐々に動かすと
だんだん動くようになるという
手術を担当したドクターは手術とは
関係ないと言われるので
どこで治療してもらったらいいのか
分からなくて鍼灸治療かな?という
70歳ぐらいの女性の患者さんが来られた
「ナゼ肩腱板が断裂したのですか?」
「仕事のせいでしょうか?リハビリも
しっかり通っていたのですが?」
「その症状は手術前は無かったのですか?」
「ハイ、無かったです」
では手術後に発症したことになる
診ると全ての中手骨の間の
筋肉が痩せてへこんでいる
「ペットボトルを開けることはできますか?」
「手術前はできましたが今は無理です」
指だけでなく手首や肘の動きも緩慢で
神経麻痺が疑われる症状である
恐らく手術か、固定姿位が悪かったのか
どちらかの原因で神経を傷つけて
前腕の神経麻痺を起こしているようである
これはいずれにしても医療過誤に見える
近く反対側の肩腱板の手術も予定している
というので
「その前に執刀医以外のドクターに
現在の状態を診てもらって
本当に手術との因果関係がないのか?
今の症状の原因が何なのか?
確認してもらってください
どこの医者も知らぬ存ぜぬといって
たらい回しにされたら来てください」
鍼灸院をしていると嫌でもこのような
ケースを見ることがある
人間は誰でも失敗するものであり
初めから達人の人はいないのである
外科医の仕事は大工さんや職人さんと
同じで間違ったり失敗を繰り返して
上達していく職業である
だから失敗して当然なのである
(鍼灸師も同じ)
だから私は鍼灸治療で失敗したら正直に
失敗しました申し訳ありません治療費や
慰謝料は必要なだけ請求してください
と言える覚悟を持って日ごろから
仕事をしている
幸いそのような事は一度もないが
そうすることで毎回一人一人の患者さんに
細心の注意をもって真剣に治療するので
臨床力も治療技術も上がり
まだまだ成長できると思っているからだ
このような患者さんが一人もいなくなる
ことを願って止まないのである
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